「失敗しない宅配弁当サービスの選び方」を解説していきます。
■宅配弁当は多種多様
宅配弁当のサービスは、たくさんの業者から提供されています。全てのサービスが高齢者向けというわけではないため、高齢者がいただく食事を選ぶなら、高齢者向けのサービスに特化した業者、もしくは高齢者向けのコースがラインナップされている業者を選ぶことをおすすめします。
高齢者向けの宅配弁当にも、食事制限が全くない人向けの普通食もあれば、咀嚼力に合わせて柔らかめに調理したり細かく刻んでいたり、また必要に応じてムース状になっている介護食などもあります。また、高齢者の中には高血圧で塩分を控えめにしなければいけないとか、糖尿病で糖分控えめなど、食事制限が設けられている人も少なくありません。高齢者向けの宅配弁当サービスの中には、こうした制限にも対応する制限食を提供している所もあります。
■お弁当はどこに保存する?
宅配弁当は、冷凍された状態で配達されるものもあれば、冷蔵タイプもあります。またすぐに食べられるホカホカな状態で配達されるものもあり、さまざまです。常温保存のものは、保存ができないため宅配弁当として利用するなら毎日の配達が必要です。また、受け取る際には在宅でなければいけないという点にも注意が必要でしょう。
冷蔵保存のものは、冷凍タイプと比べると食材の風味や美味しさを高く保てるというメリットがあります。また、お弁当にご飯がついているメニューも充実しており、高齢者にとってはお米を炊く必要もないという利便性があります。しかし、冷凍タイプよりも賞味期限は短いため、食べたり食べなかったりというのでは無駄が出てしまうリスクがあるでしょう。
冷凍タイプは、保存期間という点では最強です。好きな時にサッと取り出して電子レンジで温めればよいので、食欲にむらがある高齢者にとってはおすすめです。1週間分ぐらいをまとめて配送してくれるサービスが多いため、冷凍庫にお弁当を保管するスペースが必要になるという点においてはデメリットかもしれません。
■毎日利用するならメニューの種類も大切
宅配弁当を毎日利用する場合には、できるだけ飽きないように豊富なメニューをラインナップしている業者がおすすめです。高齢者向けの宅配弁当サービスを提供している業者でも、セレクションが30種類以上ラインナップしている所は多く、和洋折衷を選べます。毎日同じメニューでは飽きてしまいますし、食欲にも影響があるかもしれません。
また業者の中には、高齢者向けのお弁当だけでなく、一般の人向けのお弁当も合わせて取り扱っている所もあります。もしも高齢者と同居する家族の負担も軽減したいなら、合わせて注文すれば食事の支度という負担がなくなるでしょう。一時的な自宅介護の際にも、上手く活用すればとても便利です。
■失敗しない宅配弁当選びには事前リサーチが必須
たくさんある宅配弁当サービスの中から、希望やニーズを満たしてくれて高い満足度を得るためには、事前にできるだけたくさんの情報を収集し、複数の業者を比較検討することが必要です。それぞれ提供するサービスは異なります。高齢者にとって何が必要なのかという優先順位を明確にすることによって、どの業者がニーズに合っているかがより明確に見えてきます。
宅配弁当サービス業者の中には、お弁当の配達だけでなく見守りサービスも兼ねている所があります。毎日お弁当を配達してくれる際に、簡単な会話をすることによって「今日も元気だな」という確認をしてくれるサービスは、遠方で暮らす子供にとっては大きな安心感です。それに高齢者にとっても、お弁当を配達してくれる人と会話をすることが毎日の楽しみになることも多く、生活に刺激を与えてくれるという相乗効果も期待できます。